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Yahoo!ブログ閉鎖によりYahoo!から移行しました。吉田の講義、考察などを書いていきます。

海を見た午後のひととき

最近、このブログはほとんど自分だけの思考ノート化している。6日の文章なんて、ほとんど誰が読んでも意味不明だろうな、と苦笑しつつ。まあいいか。

窓から海を見ると、普段は空と海の境界もはっきりしないで広がっている遠州灘に、太陽の照り返しがぎらぎらと。町の南側に薄金色の海が広く広く広がっている。
街の南側の空間を広くしっかりとした存在感で支えてくれている太平洋。

哲学とか倫理学ってのはことばの交通整理みたいな面があって、自分や社会について何か腑に落ちないところをストンとさせて、自分で納得したいという思いが一つ大きな動機になると思う。
もちろん、それで納得のいく社会作りや納得のいく自分の生き方につなげられればそれは大きな成果だと思う。

海は果てしなく、シンプルに広がっている。傾きはじめた午後の陽の光を照り返す永遠のうねり。

丘には街が、途方もなく複雑な社会を反映して複雑に存在している。人が、言葉や数字を使って作ってきた世界。

今の街の姿の背景には、政治経済法学に科学技術、そしてもちろん歴史文化に思想的要因その他が複雑に絡み合っているのが、勉強すれば勉強するほど見えてくるだろう。そのほんの一部をちょっとでも正しく把握しより善いものにと悪戦苦闘するのが自分たちの仕事だと思う。

その街の向こうには、太古の昔から変わらない海が広がっている。この世から人というものが消えてしまっても、ほとんど変わらずにそこに広がっているだろう。

こちら側には人の営み。人の作ってきた世界。海に較べたらせせこましいけど、人はそこでしか生きられないし、そこでどうやって生きるかが問題になるような場所。

海と街。そのコントラスト。強い印象を与えてくれる。僕の好きな風景だ。

街の北の山並みには白く雪が載っていた。