blog2735

Yahoo!ブログ閉鎖によりYahoo!から移行しました。吉田の講義、考察などを書いていきます。

参加論2011

まずは、参加論2010と参加論2009をご覧下さい。
民主的なガバナンスにおいて、参加が本質的に重要であること、不参加の問題が大きな問題としてあることを論じている。

参加論2010 http://geocities.yahoo.co.jp/gl/yoshida_inf/view/20100511/1273544922
参加論2009 http://geocities.yahoo.co.jp/gl/yoshida_inf/view/20090519

今回は、本日のもう一つのエントリ「被災地支援活動(4月29日-5月8日)報告 参加型プロジェクト」を参考に、参加の意味と、いかにして参加プロジェクトを実行するか考えてほしい。

なぜわれわれが参加することに意味があるのだろうか。
水没写真は、大切な記憶をサポートするかけがえのない情報である。
これは津波によるがれきに埋没したままだと、写真が腐ってしまい、失われていく情報である。
これを救い出すことには、現在の被災者の心理的支援、将来のまちの復興のときのアイディンティティ、一体感、参加、方向性にとって、大きな意味がある。
だが、こうした課題は、自衛隊の本来の任務ではなく、役場が標準的にこなさなければならない課題ともされていない。
ここに、われわれ民間の支援活動が果たすべき役割がある。

将来的には、町の人たちが、自分たちで自分たちの記憶を大切にして、それを生かしてまちを復興させていくことが望ましい。
しかし現状では、そのためにも、失われゆく情報を、専門的な技術、組織論を用いて、自発的なチームが協力して保存していく必要がある。
まず、我々のチームが技術を学ぶ、ついで技術を使って作業を進める体制を作る、ついでその体制を町にしだいに委譲する。
こういうプロセスが適当だと考えられる。

この過程では、多様な協力関係をとりむすぶ必要があり、またそこでいろいろな問題が生じる可能性がある。そして、実際に生じたのである。これらについては、授業で。