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Yahoo!ブログ閉鎖によりYahoo!から移行しました。吉田の講義、考察などを書いていきます。

在外研修@UC Berkeley(2014-2015)に出ました

個人的な報告ですが、4月よりUC Berkeley(写真1)への一年間の在外研修に出ています。
これは勤務先である静岡大学サバティカル制度(教員特別研修)によるものです。

6月下旬には家族がBerkeleyに滞在し、研究の傍ら、しばらく一緒に生活、観光を楽しみました。
これは、私にとっては貴重な約10日間でした。
6月まではこちらでの準備や手続き、こちらに慣れることなどに思いのほか時間がかかったりしていましたが、ようやく留学生活に集中できそうです。

ところで、UC Berkeleyは、かつて私の大学院時代に、在学していた友人を訪ねて数日間滞在し、非常な感銘を受けた大学です。
彼の生活していたここの国際会館であるInternational Houseという寮(写真2)に、私も滞在し寮生と生活を共にしました。
世界中から集まってきた院生、研究者が、一つの建物のなかで、非常に強い学問的好奇心に突き動かされ、寝食を忘れて議論に明け暮れている様子、しかも自分の専門にこだわらず、他の仲間の専門領域にも強い関心を示して関与してく様子には、たいへん驚きました。
じっさい、この寮の出身者だけでも9人のノーベル賞学者がでているそうで、他の分野の活躍も合わせて、実績としても堂々たるものです。

UC BerkeleyのI-Houseで見られた知的共同体の文化(のある側面)は、大学の理念を信じる力を私に与えてくれました。
今や、さすがに若い時のように、ここに理念がそのまま実現していると信じることはできませんが。
40代になって、客員研究員としてであれ、そのUC Berkeleyへの留学が実現したのは私にとって非常にうれしいことです。
こうした機会を与えてくれた大学、そしてフォローしてくれている学部の同僚に、非常に感謝しています。

当地での私の研究は、院生時代に勉強していた哲学ではなく、哲学的関心をもってですが政治科学です。
UCを中心とするBerkeleyは、リベラルな学生運動、社会運動で知られる土地で、Political ScienceはUCを代表する学部の一つとなっています。
ここで、ガバナンスの専門家として知られるMark Bevir氏にアドヴァイスを受けつつ研究するのが今回の研修の目的です。

最近、ようやくこちらでの生活を一定の余裕をもって楽しめるようにはなってきました。
当地での衣食住の満たし方、心身のコントロール、ある程度のスムーズな対人関係などは、徐々に分かってきつつある気がします。
研究については資源や環境はだいぶ分かってきましたが、まだいろいろ模索しつつ進めている状況です。

このブログでも、当地でので研究、生活、他、経験したことや考えたことを、ぽつぽつと書いていこうと思うのでよろしく。

イメージ 1



イメージ 2
上:UCバークレーのキャンパス。レッドウッドやユーカリ、オリーブなどの木立に囲まれた地中海風?の建物が特徴です。散歩と読書、お茶、昼寝の場所には事欠きません。
下:International House。古くて立派な建物です。一階には、カフェ、イベント用のスペース、ロビー、中庭、国際交流のオフィスなどがあり、パブリックな空間となっています。