blog2735

Yahoo!ブログ閉鎖によりYahoo!から移行しました。吉田の講義、考察などを書いていきます。

さらに3-10 ステレオタイプのイメージについて

redtail2733さんが、3-10ゲームでのステレオタイプ・イメージについて書いています。

「社会の役に立つのは理工系だ」というのは確かに現代日本社会の先入観の一つだと思います。
私自身も人文社会系で生きることにした(なった)人間なので、同じ立場のIDの学生が、黒船にビビッてテクノロジーコンプレックスに陥ってしまったこの国の「風潮」に何の疑問も持たずに同調してしまっているとしたら、悲しいですね。

ただ、ステレオタイプに対する警戒心が発表まで出てきたのは1、2チームでしたが、議論を聞いているとそういう意見が出ていたチームはいくつもありました。その意味では、どのチームにも、先入観を脱するチャンスがあったと思います。それは評価できることです。
もちろん、そういう観点を結局生かしきれなかったとしたら、その原因はどこにあったのか、それを考えることが大切だと思います。

私の担当回はすでに終わってしまいましたが、ガバナンス論もIDプログラムもまだまだ始まったばかりです。教員としても、人文社会系の学問として社会で必要な役割を果たしていける姿を探し、それを授業等の教育に生かせるよう努力していくつもりなので、ぜひ学生にも、気合を入れてがんばっていってもらいたいですね。ガンバレ!

ステレオタイプに陥らないためには、なにがステレオタイプなのか、なぜそのようなステレオタイプが生じたのか、などの知識や理論(あるいは、ものの見方や考え方)を持っていることが重要です。でないと、いくら注意していても、知らずステレオタイプに陥ってしまったりするからです。

私自身も、いまも日々、自分にステレオタイプを発見し続けています。勉強しましょう。。

ふと思いましたが、その果てにあるものは、ひょっとしたら「座禅」が目指すとされる「廓然無聖」(かくねんむしょう)」(からりと晴れた青い空)の境地なのかもしれませんね。IDプログラムは実は悟りに向けた修行のコースだった。なんてね。