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浜松市の自動車優先主義

浜松市では自動車優先主義の行政が行われているか?


赤尾さんの取り上げている「市役所前の交差点で,歩行者を地下に潜らせ,車椅子で通行できない状況を放置しておいて、云々」は確かに京都からやってきた私がまずたまげたことである。「政令指定都市入りを目指している都市がここまで遅れていていいのか??」。 そんな印象は、新入生セミナーで「浜松について」ディスカッションしたときにも出ていました。
だから、おそらくこの町では実際に自動車優先の市政が行われている。

それは不適切なことか?


「遅れている」は単なる状態記述ではなく、価値付加的ないみで使われることが多い。
まずはこれをニュートラルな状態記述語として使おう。浜松市は遅れている、つまり時代にまったくついていけていない。バリアフリーや弱者優先は街づくり、サービスづくりにおける時代の流れであり、これに遅れていることは、その点でマイナス評価を受けることを意味する。従って、都市として評価され、「格」を上げようとするなら、「遅れている」政策は不適切である。ただし、この時代に評価されることが必ずしもよいことであるとは言えない。

しかし私の「遅れている」の印象には、私が10年間住んだ京都という都市との比較がある。京都を歩き自転車でめぐった経験がある。狭い町に人と自転車と自動車がひしめいているのが京都である。浜松よりはるかに条件は悪い。だが、全体としての快適さは浜松に比べようもない。京都は歩いて楽しい町であり、自転車でクルーズして楽しい町であった。京都に住んだ者なら誰しも知っている。東京のように巨大で条件の悪い都市ならまだしも、札幌や神戸を見ても政令指定都市を名乗る以上、歩行の快適水準は当然のものとして期待できるものだと思っていた。詳しい分析は措くとして、結果的にこれが私の「浜松の交通政策は救いようもなく遅れている」印象の原因である。この印象は、価値的な評価を含んでいる。