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Yahoo!ブログ閉鎖によりYahoo!から移行しました。吉田の講義、考察などを書いていきます。

レポートの書き方

3年生でもレポートの書き方をまったく身につけていない学生が多々存在します。その人はこのままで大学で学んでいるいみがあるのでしょうか?

老婆心と、そういうレポートを読まされる苦痛をすこしでも和らげるためにささやかなアドヴァイスをします。書けてる人にはとても失礼なのですが。

レポートがレポートであるためには必須条件があります。

1:「問い」が明確であること
そのレポートの「問い」、すなわちそのレポートのテーマであり、なぜそのレポートを書くのかの動機であるもの、それがはっきりしていることがレポートであるための第一条件でしょう。
「問い」のない文章はレポートであろうとさえしていない文章です。
自分なりの「問い」を、出された課題の下に「副題」として掲げてもよいでしょう。

2:「問い」に対する明確な「答え」が存在すること
自分で掲げた「問い」に明確に答えます。「答え」はすなわち、そのレポートでの自分の主張ということになります。「答え」がなかったら、その文章は結局レポートになっているとは言えません。
「答え」は「問い」を掲げた直後にすぐに提示しておいてもよいでしょう。いずれにせよ、レポートの最後は必ず答えをはっきり示してレポートを締めます。

誤解を避けるために言っておくなら、「問い」に対して、「Aである」と無理やりに答えよというのではなく、たとえば、「AかBであるが、そのどちらであるかは分からない」というようなタイプの答えでも明確であればよいのです。分からない部分を明確に示すことは、答えの明確さの大切な要素です。

3:説得力のある議論があること
上記の「答え」は、説得力のある議論によって、しっかりと支持されていなければなりません。そうでなければ、それは一応レポートではあっても、説得力のないレポート、あまり意味のないレポート、すなわち失敗したレポートです。
説得力のある議論とは、「根拠」が挙げられており、かつそこから「論理的」にきっちりと主張が導かれるということです。
「根拠」としては、観察・実験事例や定説・有力説、あるいは常識的知識などがあります。「論理的」であるとは、(A)かつ(AならばB)ならば(B)のように、文と文が必然的な関係でつなげられて結論が導かれるということです。

以上はきわめて初歩的な基本中の基本です。私の「物置き」のページにいくらか手がかりをアップしてありますので、あとはそちらを参照のこと。