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情報学の基礎的知識や技術、基礎的ディシプリンの教育とは?

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「IDとは情報社会デザインという意味です。「情報」と「社会」という2つの学問的教養を要求され、さらに「デザインする」という応用力も要求される。これでは消化不良を起こすのではないかという怖さがあるのです。(「がまん神殿 7月31日エントリより)」

基礎的な教育は確かに必要だと思います。
ただ、「情報学」が、いろいろな専門分野にまたがるいわば学際的な領域であるゆえ、何が基礎的なディシプリンであるかについて、共通見解を作るのがむずかしいという問題があります。
例えば、哲学や倫理学は「情報学」の一つの要素であり得ると思いますが、かといって哲学や倫理学が蓄積していた基礎的なディシプリンが情報学の基礎であるとしたら、同様に人文社会系だけでも文学・法学・経済学・政治学・心理学・社会学歴史学・人類学などなどの情報学の基礎的なディシプリンがあるわけです。
それを全部こなすのはほとんど一人の人間には不可能でしょう。

すると、「情報学」は人間には不可能な学問ということになります。

ではどうしたらよいのか。

教員として私は、もし本気で「情報学」を研究したい学生が私の指導を受けたいというなら、自分が身につけたディシプリン、つまり哲学・倫理学ディシプリンと、現在自分がそれを応用しつつ見出そうとしている情報学への適用を、情報学の一つのディシプリンであるとして、伝えるしかないと思います。

ちょっと話がずれたかもしれませんが、いま私の考える情報学の基礎の教育/学習は、こういうものです。